どんまいアングラーのSkagit Report !!

Skagit Castの釣りにハマってから早8年が経ちました。

OPST Skagit Fly Rod 開発秘話

いよいよOPSTからエドワードのシグネチャーモデルが発売になりました。

そこで2回にわけてOPSTロッドに関する記事を書こうと思います。

1回目は、開発秘話

2回目は、ロッドの特徴

になります。

★驚愕のロッド誕生★

いよいよOPSTからエドワードのシグネチャーモデルが発売になります。

私自身がこの試作品に出会ったのが

今から5年以上前の2015年のカナダ釣行前でした。

 

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 この時はまだ後述する新素材は使っていないものと追われます。

 

過去の写真を見ると、次に試作品が登場するのは、2017年の11月になります。

 

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過去のブログにその驚愕の軽さと反発性能に

驚いている様子を書いてます。

https://dontmindangler.hatenablog.com/entry/15283656

その後2018年2月にも試作品を試し振りしてます。

 

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★新素材グラフェン

OPSTブランドのブランクにはグラフェンという

炭素繊維が使われてます。

 

FMLが取り扱っているブランドとしては、

ビューラーもグラフェン使ってますが、

今回はビューラーのブランクは

一切使っていないようです。

 

数年前に各社ロッドの軽量化が進んだ際の技術は3Mなどが

考案した接着技術でした。

これにより既存のグラファイト素材を薄く加工することが

可能になりました。

 

グラフェングラファイトを1枚の層に剥がした素材です。

1枚だけ剥がす方法の発見が2010年ノーベル物理学賞

受賞することとなります。

 

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現在は様々な技法が各社で研究され、

いろいろな商品に転用されるようになっています。

 

この夢の素材を使った試作品が完成したのが2017年です。

この時は夏頃までにロッドの生産を開始したいと仲野さんは仰ってました。

 

最近、米国のサイトでOPSTのロッドの評価は

エドワードが行っているが設計は誰がやっているのだろう?

って話題になってました。

 

ここのブログにコッソリ書いておきますが、

米国では影の存在の仲野さんがブランクの設計に

携わってます。

 

仲野さんに先日、何でこんな早い段階でグラフェン使おうと思ったの?

ってお聞きしたところ、たまたま別の部署で、

この素材関連の仕事があって、ロッドに使ってみたいと思ったとのこと…

 

★紆余曲折★

ここから製品発売までの道のりが長かった。

現在、エドワードはアメリカ中西部に住まれており、

ご事情があって遠征が出来ない状態のようです。

 

スチールヘッドやキングサーモンといった魚とは

無縁の場所におり、低番手のロッドを使った

Micro Skagitが中心の釣りになります。

 

キャスト評価は高番手、低番手問わず行い、

高番手の実釣評価hが、米国のOSPTメンバー

仲野さんが中心に行ってました。

 

その間、仲野さんはSIMMSカナダの総代理店かつ

名実共にスキーナナンバーワンガイドのトッド・シャーフさんと

何度もスチールやキングを釣りに行かれ、ロッド評価してました。

 

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私自身が昨年と今年スチールヘッドを釣ったのもこのロッドの試作品です。

新素材グラフェンを使用することで、多くの変更点が生まれて、

計画の遂行に予定以上の時間を要することになってしまいました。

エドが今回のロッド開発において大事にしたことは、

OPSTの動画でエド自身が述べてます。

 

https://www.youtube.com/watch?v=WgneyhxD_2o&feature=share

 


Ed Ward Talks About OPST Two-Hand Rods

 

字幕版は仲野さんに任せるとして英語が苦手な私は

仲野さんに翻訳して貰っらのですが、要約すると、こんな感じです。

 

エドワードが今回のロッド開発で何を大切にしたか?★

動画の中でエドがロッド開発で大事にしてることは、下記になります。

 

1.キャストする際の軽快感

2.スイープやキャストアウトの際に水面張力や

  ロッドへの負荷を感じられる感度

3.魚とのやり取りを敏感に感じ取れること

 

単に新素材を使った軽量ロッドではなく、数年間かけてエドのフィーリングに

適合するよう熟成させた完璧な完成度のロッドです。

 

 ★このロッドを端的に言うと★

ブログにはあまり詳しく書けませんが、このロッドの試作品を盗み

OPSTから脱退し、他社からロッドを販売するような

裏切りにあったり、現地側との調整が上手く行かずに

イライラ(ストレス)が募っていた場面や新しい素材の導入を検討して

製造チームとのやり取りに苦慮していたり等、ずっと苦労している

ところ見てきましたので、このロッドが如何に完璧を

目指して作られたかを知っています。

 

そう言った経緯も踏まえてこのロッドを端的に言うと…

 

「新素材グラフェンを使って極限まで軽量化され、

完璧なフィーリングで設計開発、熟成された本物のロッド」

 

だと思います。

 

次回は、いよいよ入手したロッドの外観およびインプレッションです。