どんまいアングラーのSkagit Report !!

Skagit Castの釣りにハマってから早8年が経ちました。

カナダスチールヘッド釣行(総括4.実釣編)

カナダスチールヘッド釣行(総括4.実釣編)

今回の初スチールヘッドウインターランの釣行は、2年越しの釣行でした。
昨年、直前まで行くつもりで仕事を調整しましたが、お休みが取れず、予約リミットギリギリでキャンセルとなりました。

仲野さんからは、スチールヘッドの釣りをするのであれば、ウインターランが良い。
脂の乗った遡上仕立てのクローム色の頭に銀ピカのスチールヘッドはまったく別物だと言われてましたので…
私自身、カナダに行くのであれば、ウインターランスチールヘッドと決めてました。

ウインターランの難しさは、天候です。早ければ大雪が降りボートランチまでボートを運べない状況になりますし、ボートランチ自体に氷が張ってしまうと、ボートを出すことが出来ません。

釣りとしては、ガイドが凍り、ストレスの溜まる釣りになります。

いつもより早く暖かくなってしまう場合は、雪代が入り、濁流となりそれこそ危険でボートどころではありません。

ただ、驚くべきことに、トッドさん、自宅にキャタピラ付きの除雪車を持っているため、ボートランチの雪かきが出来ます(笑)

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スキーナには数ヶ所のボートランチがあるのですが、前週までの雪の影響で1ヵ所以外は、雪が多くてボートランチに入れず、もしくは、ボートランチが凍っていて船を出せないという状況でした。

釣行4日目には、雨の影響でケーラムリバーが濁り、雪代とあわさって濁りが入るという状況もありました。
あまりにも川の水がクリアーだったため、若干の濁りはウェルカムでしたが


出発直前まで天気予報を見て一喜一憂してました。
運の良いことに、私が行った時は、天候が良く素晴らしい景色の中で釣りをすることが出来たのですが、ピーカンの時の釣果は最悪でした。

ガイドさん曰く、ピーカンの時は、スチールヘッドが河口から上がって来ないようですので、厳しい釣りになる時が多いようです。

雨の日は逆に絶好調でした。
私は釣ることが出来ませんでしたが、多くのスチールヘッドが遡上してきた場所を目撃することが出来ました。

次回からは、天気で一喜一憂することは無さそうです。快晴の中での釣りは気持ち良いですし、雨や雪の日は釣れるチャンスですから



今回の釣行では本当に色々なことを経験させて頂きました。

スチールヘッドの釣りの色々な楽しみ方を教えて頂いたような気がします。

大きい魚が釣りたい、フレッシュな引きの強い魚が釣りたい、とにかくスチールヘッドが釣りたい、雄大な景色の中で釣りたい色々な楽しみ方があると思います。

北海道でもそうですが、私自身は、魚を釣るためのプロセスを存分に楽しみたいという欲求が大きいのだと思います。

単に釣るだけでは飽き足らず、どのフライよりも魚が反応してくれるフライを作りたい、正確なキャスティング、メンディングで魚を探りたい、魚の付き場所を考察し、釣りたい。

仮説、検証を行い、その仮説が当たった時の楽しさは、単に大きな魚を釣る以上の喜びがあります。

そして、その仮説を応用し、その仮説では実現出来ないことを知り、挫折し、新たな仮説を立てる。とにかく追求する。

今回の釣行では、もちろん魚が釣れたことに関しては、本当に嬉しいことでしたし、
同行した2人が釣れて、私だけが釣れなかった日には悔しい思いもしました。

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ただ、事前に仲野さんからは、単にガイドがここで釣れという場所でガイドの指示通り、ロッドを振ってスチールヘッドを釣るのも良いが、何故ガイドがそこを紹介したのか?

どのような場所にスチールヘッドがいるのか?を考えて釣りをすると良いよとお話し頂いてました。

気持ちの持ち方次第で釣りへの楽しみ方も変わります。

語学力は堪能ではありませんが、ガイドさんから指示されたことに関しては、何故、そこに魚がいると思ったのか、何故、そのキャストをすべきか?は、色々と身振り手振りで会話し、理解しようとしました。

そんな私の一生懸命さを理解したのか、2人のガイドさんは、私に平易な英語で回答して頂き、丁寧に教えて頂きました。

フライが石に引っ掛かるのではないか?そんな浅いところにはどう考えてもスチールヘッドのような大きな魚はいないのではないか?という疑問との葛藤がありました。

希少で釣れないスチールヘッドですが、足元近くを悠然と泳ぐほど大らかな魚でもあります。


多くのスチールヘッドと遭遇した次の日には、同じ場所にまったく魚っ気が無かったということも経験しました。
日々同じ場所でスチールヘッドが釣れた場所もありました。

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東京に戻り、それって何故なのか?という疑問が湧きました。

面白い動画を見つけたので、貼っておきます。


下記動画は、サマーランですが、海で捕獲したスチールヘッドに発信器を取り付けどのくらい時間をかけてスチールヘッドが遡上するかをプロットした動画です。

この動画から色々なことがわかります。

スチールヘッドは、自分の生まれた支流を目指し、物凄いスピードで遡上します。
大きなスチールヘッドが釣れることで有名なスキーナ上流のバビーン川に行く、スチールヘッドは、ごく一部だということがわかります。

テラス近辺で銀ピカの大きなスチールヘッドが釣れた際、現地の人は、「このスチールヘッドは、バビーン行きだな。」
と言うらしいのですが、バビーンに行くスチールヘッドは本当にごく一部で一度遡上するとそのほとんどは、ビーン湖に定住し、再度海に下るスチールヘッドはほとんどいないようです。
それほど貴重な魚ということです。

ビーンまでは、海から800kmあります。1ヶ月半でそこまで到達していることを考えると118kmも遡上するのです。

実際には、その場に留まったりもするそうなので、30km近く移動したりするのでしょう。

前日に魚がいても、翌日にはいない

当たり前です。

それでは、毎日釣れる場所があるのは?

恐らく、スチールヘッドが通る道(スチールヘッドパス)かつスチールヘッドが休息する場所だったのでしょう。
いかに早くそのような場所を見つけるかが、ガイドの腕の見せ所です。

気温、天候の変化によってもその場所は変わります。

3日目には、スチールヘッドを探し求めてボートを運転し、この辺りにスチールヘッドがいるだろうと予測を立て、スチールヘッドの釣りをするという貴重な体験も経験させて頂きました。

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仲野さんは、スチールヘッドを釣るために、現地に車とジェットボートを持ってます。
知り合いの家に置いておき、カナダ釣行の際に車でボートを牽引し、ボートランチから川に出ます。
語学堪能で、現地ガイド等多くの知り合いがおり、常にスチールヘッドに関する情報を持ってます。

「ここから先のポイントは、昨年○○さんが釣ったところだ

仲野さん、下山さんの強者2名で交代で釣り下がります。

彼らは、単にガイドが指示したところを釣るのではなく、スチールヘッドが現在、どのくらいまで遡上し、どこにいるかの仮説を立て、大きなスチールヘッドというお宝を探し求めて釣りをするトレジャーハンターです。

スチールヘッドの究極の釣りがそこにはありました。

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東京に戻り、自分が釣った場所、同行者が釣った場所をGoogle Map上にプロットしてます。

いずれは、私もトレジャーハンティングを


今回、同行して頂いたガイドのトッドさん、アランさんはスキーナでも超優良のガイドさんです。

カナダってガイドをするために細かい規定があり、ガイド可能な川(本流、支流含め細かく分かれている)やガイド可能な時期がガイドさんによって違うのです。

その1つ1つの細かいライセンスを取得するために、お金も必要になりますし、経験も必要になります。

その中でトッド シャーフさんは、スキーナ本流のほとんどのライセンスを保持する6名の政府公認のガイドさんのうちの一人です。

ヘッドガイドと言われている方です。

ヘッドガイドのライセンスでトッドさんの下に何人かのアシスタントガイドさんがいて、ヘッドガイドになるべく経験を積みます。

近年は、年数か月程度しかガイドが出来ないバビーンよりも、ほぼ周年ガイドが可能なテラス近郊に降りてくるガイドさんも多いようです。

トッドさんは、カナダ、米国で放映されているフィッシングTVにも登場してます。
その際の動画を掲載しておきます。



動画が撮影されたのは、3年前のようです。
トッドさんは、カナダで数名しかいないSIMMS商品の開発・検証を行われている方で、ウェア類は全てSIMMSです。

この動画では、発売前のOPSTのランニングラインやフックの検証もされてます。

トッドさんのご自宅兼ロッジにお伺いさせて頂いたのですが素晴らしいロッジでした♪

ロッジの動画や美人な奥様の動画も撮影してきたのですが、現在工事中とのことで、掲載はNGですので、ロッジのカタログがありましたので掲載します。

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とにかく銀色に輝く遡上仕立てのスチールヘッドを釣らせるために、翻弄してくれた2名のガイド♪
同行者含め11匹のスチールヘッドは、すべてクローム色に輝くスチールヘッドばかりでした。


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旅行会社さんで手配頂いたガイドさんに対して、当初の予定が無かったスキーナ支流のバルクリ川に入りたいなぁ~とお願いしても、
バルクリでガイドをすることが可能な資格が無ければ、ガイド出来ないのです。

スチールヘッドの釣りをする際、ガイドの選択は、非常に重要です。

ウインターランの醍醐味である銀ピカのスチールヘッドを釣りたい、物凄い引きを堪能したいと考えるのであれば、スキーナ本流での釣りがベストです。本流の重い流れに乗った銀ピカのスチールヘッドを釣るのは格別です。

ただし、川の規模が大きく、膨大なスキーナ本流の中で、ウインターランで8000匹しか遡上しないスチールヘッドを釣るのは非常に難しいことです。

スキーナ本流で釣りをする場合は、ジェットボートは必須です。(もちろん、現地の方で沿道からスキーナ本流に入川されている方もいらっしゃいました。)テラス近郊にブラックベアーはいますので、注意が必要です。

テラス本流で釣りをしたい場合は、予め旅行代理店にスキーナ本流でジェットボートで釣りをしたい旨、進言して下さい。

ちなみに、私がご一緒させて頂いた同行者は、去年の4月にスキーナに行かれているのですが、その際は、ヘリコプターをチャーターし、別の川に入られたようです。

素敵なロッジに泊まるのも良し、今回の釣行のように利便性の高いモーテル等に泊まるのもOKです。
テラスには多くのモーテルやホテルがあります。
比較的新しいホテルもあります。

それらのホテルは、実は、数年前にスキーナ川に石油のパイプラインを引く計画があったようで、環境破壊等含め懸念があり、住民の反対もあり、計画は無くなったようですが、パイプライン需要をあてにしたホテルが数棟立ったようです。

今回の釣行は、宿泊施設、釣り、素晴らしいガイドさん、下山シェフの食事含め、本当に快適でした。

ツアーを企画頂いた仲野さん、下山さん、そして、同行させて頂いた皆様含め、感謝、感謝です(^^)v

次回は、テクニック編です♪


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